梅雨の終わりごろから咲き始めるちょっと変わった花は近くで見ると、まるで綿毛のようにふわふわです。その木の名前は「眠りの木」と言われ、夜になると葉が閉じてしまうそうです。
ネムノキ(合歓木)の葉は夜眠る?
マメ科ネムノキ属、落葉高木の「ネムノキ」の原産地は日本、朝鮮半島、中国で、日本の風土に合い丈夫なことから昔から愛されてきました。独特の産毛のような花に見える淡紅色の部分は小さな花から長く伸びた、たくさんの雄しべであるそうです。
和名の「ネムノキ」は、葉が夜になると閉じる姿が、まるで眠りにつくように見えることから名付けられたようです。日本の大分、宮崎のある地域では、「眠り子」。宮城、山形、福島のある地域では「眠た木(ねむたぎ、ねぶたぎ)とも呼ばれているようです。
中国では、葉が閉じる姿が夫婦円満をあらわしているとのことから「合歓木」とつけられたそうです。また花を精神安定、不眠解消の生薬として利用していることもからでもあるそうです。
ネムノキの花言葉は「歓喜」「胸のときめき」「夢想」「安らぎ」で、誕生花は7月15日、7月21日です。
あの有名な松尾芭蕉もうたっています。
“象潟や雨に西施がねぶの花“
象潟は、秋田県にかほ市の入江に九十九の島が浮かび、松島と並ぶ景勝地で、松尾芭蕉が熱望した最北の到達点であった。西施(せいし)は中国四大美女の一人で影のある美女であったらしい。“象型の景色、雨に濡れた合歓の花は傾国の美女と言われた西施が憂いに沈んで眠っているようだ“という句であるそうです。(傾国の美女とは、国家を崩壊に導いた女性の意)
昔から愛されてきたネムノキ。きっとあなたの近くにもあるかもしれません。花が咲いているうちに撮影してみませんか!
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