今年の夏も記録をぬりかえるような暑さが続いていますが、そんな中でも大輪を咲かせて、心を和ませてくれる花があります
フヨウ(芙蓉)ー夏を代表する大輪の花
アオイ科フヨウ属の「フヨウ(芙蓉)」は、中国原産ではないかと言われていますが、日本では室町時代には、観賞されていて、古くからあったようです。フヨウの花の開花は8月からで、まさに夏を代表する花で、色はピンクと白で、八重咲もあります。
花言葉は、「繊細な美」「しとやかな恋人」で、1日でしぼんでしまう儚さから、美しい女性の例えとして使われてきたことからのようです。誕生花は11月10日です。
花言葉は、「繊細な美」「しとやかな恋人」で、1日でしぼんでしまう儚さから、美しい女性の例えとして使われてきたことからのようです。誕生花は11月10日です。
このフヨウに非常に似た「ムクゲ」がありますが、同じ中国原産でアオイ科フヨウ属です。
秋の季語となっているムクゲ(木槿)の花
「ムクゲ」の原産は中国のようですが、平安時代に渡来したと言われています。アオイ科フヨウ属の落葉樹で、同じフヨウ属のハイビスカスや芙蓉に似ています。花の咲く季節は6月〜10月初旬で、暑い真夏の中でも鮮やかな花を咲かせ、長い期間次々と花を咲かせてくれるようです。
ムクゲを歌った俳句も多く、花を咲かせる7月は旧暦では秋なので、秋の季語として使われており、千利休の孫である千宗旦(せんのそうたん1578-1658年)が好んだ花で、「宗旦木槿」と呼ばれる等、古くから愛されてきた花のようです。
韓国の国花でもあるムクゲは東アジアを中心に世界で愛されている庭木で、たくさんの品種が作られており、明るいピンクや薄紫、赤、白色などの色や、咲き方では、一重や八重、半八重、乱れ咲などがあります。
花言葉は「信念」「新しい美」で、「信念」は12世紀ごろの十字軍に由来すると言われています。また誕生花は多く、2月22日、3月22日、8月26日、9月11日です。
フヨウ(芙蓉)とムクゲ(木槿)の見分け方
見分け方は、2通りあります。下の写真をみてください。
●雌しべがまっすぐに伸びているのがムクゲ。
●雌しべが5つに分かれて上に曲がっているのがフヨウ。
●葉が小さめで、形は卵形で葉の縁が鋸歯がムクゲ
●葉が大きく手のひらのような形なのがフヨウ
この夏、ムクゲとフヨウの違いをマスターして撮影にのぞまれてはどうでしょうか。