花の撮影
わたしが最もよく撮る被写体は花です。
写真の仕事でアシスタントとなっても、写真については何もわからない初心者でした。何を撮っていいのかわからず。ずっと悩んでいました。
そんなある日、ある写真集に出会いました。
1987年に42歳の若さでお亡くなっていますが、ネイチャーフォトの牽引役となった、木原和人さんの『光と風の季節』です。
当時にはなかった、ボケの美しさ、色彩、淡い不思議な世界。
その写真集に衝撃を受けたわたしは、木原さんが使っていたマクロレンズやレフレックスレンズを買い、花の写真に夢中になりました。
そして今でもその頃を思い出しながら、身近にある花を撮っています。
花はどこにでもあります。近所の家の前にある鉢植えの花、小さな公園にある花、どこにでも花を見つけることができます。
散歩に行く時、買い物に行く時、駅から会社に行く時、そこで出会った花を撮ってみましよう。
ピントが合わなくなるまで、寄って撮りましょう。
まずズームレンズの望遠側にして、綺麗な花を探しましょう。
枯れてかけていない綺麗な花を見つけたら、思い切りピントが合わなくなるまで近くに寄って、それから少しずつ離れていって、ピントが合うところまできたら、そこで一度シャッターを切りましょう。
だいたいどこまでからピントが合うのかわかったら、今度は背景を決めましょう。
なるべく背景が綺麗なところを選んでください。もし迷ったら色んな角度からも撮ってみましょう。
花は近くに寄れば寄るほど、その美しさが際立ちます。マクロレンズがなくても結構大きく撮れるもんです。
繰り返して花を大きく撮り続ければ、きっと素敵な写真集になるはずです。
今回使用したカメラはEOS M6にEF-M18-55mmを付けて、望遠側55mm開放値F5.6で撮影しました。