天王寺公園茶臼山の前にある河底池は赤い和気橋がとても綺麗で、私のお気に入りのスポットなのですが、もう一つの特徴が水生植物です。
夏から秋にかけてアサザが見頃ー浮遊性植物
アサザ(浅沙/阿佐佐)の原産地は、ユーラシア大陸・朝鮮半島・中国そして日本です。北海道を除く全国に自生していますが、準絶滅危惧種に指定されており、綺麗な水質でなければ繁殖しない貴重な植物なのだそうです。花期は6月〜9月頃。朝、花を咲かせ午後にはしぼんでしまう一日草です。和名の由来は、穏やかな湖沼や池などの浅い水域に生育することに由来するそうです。
花は黄色で、花びらの先が布を引き裂いた後のような、糸が出ているような、花びらとなっています。ちなみに若葉は食べられるようです。また水の上に浮いているように見えますが、根は土の中に張っているようです。
河底池(かわそこいけ)
このアサザが育つ河底池は、平安時代の初期に水害を防ぐために行った大和川の流路変更の開削工事を行い、その時に造成した際の人造池であるようです。現在は水生植物が育つよう整備され、水生花園となっています。
池の真ん中には赤い和気橋が茶臼山までかかり、その向こうには通天閣が見えるという、隠れた観光スポットといえるかも知れません。
池には魚を狙ってやってくる鷺(さぎ)や鴨、そしてフナなどの魚に混じってカメの姿も見られます。
撮影をしていると、池を見つめていた、おじさんに「スッポンがおるで」と話しかけられて見てみると、カメに混じってスッポンがいました。おじさん曰く「この大きなスッポン高く売れるでぇ!」さすが大阪!です。
大阪も緊急事態宣言が延長されてしまいましたが、撮影に行くのであれば、人が少ない午前中に、アサザの花が咲いている河底池に、そしてその後、茶臼山や慶沢園、美術館などを廻るのがおすすめです。