風景写真の中で、とりわけ人を感動させるのは、やはり早朝や夕景の太陽や太陽に照らされた風景ではないでしょうか?人間は色温度の低い、オレンジ色(暖色)を帯びた暖かな光の中では、心が落ち着くようです。
メモ
光源の色を数値化したものを「色温度」と呼ぶ。単位はK(ケルビン)。人間の目で自然に見える色温度は晴天の太陽光(約5000〜6000K)で、それよりも数値が小さくなると赤っぽく、大きくなると青っぽく見える。
朝陽や夕景を撮る時にはホワイトバランスを変えて
この早朝・夕景を写真に撮る時、実際、目で見ている色と写真で見る色と違っているとで思われたことはないでしょうか?
これは、人間の目は、実際の光の色を正しく映し出しているのではなく、「色順応」と言って、色を補正してニュートラル(白いものを白くする)な状態で見ているのが原因なのです。
つまり、人間の目は自動的にホワイトバランスをとっているということなのです。
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写真講座 4(基本) ISO感度とホワイトバランス
(基本)ISO感度 ISO感度とは光を感じる感度のことです 感度がよくなるとどんなことができるの? 画像センサーが光を感じる感度のことを、ISO感度と言います。 ...
上の写真は、大阪市内の万代池で撮影した夕景ですが、カメラのホワイトバランスを変えて撮影したものです。実際、目で見た感じはオート(AWB)よりも、オレンジ色が薄い感じでしたが、それでもオート(AWB)が一番近い感じでした。
この中で、一番オレンジ色が強く出たのは、日陰モードのようです。日陰モードの色温度の設定が約7000K(ケルビン)と高いので、オレンジ色が濃くなるためです。
人間の目は補正して色を薄く見ていると考えれば、濃い色に変換して、その時の感動を伝えた方がいいのではないかと私は考えています。しかし皆さんの中には、誇張はしたくないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんので、それぞれでご判断ください。
早朝におけるホワイトバランスの色の違い
早朝においても、夕景とほぼ同じように日陰モードが空の赤味が濃い結果となりました。
今回キヤノンEOS Kiss 8iで検証して見ましたが、メーカーや機種によって若干違いが出るかもしれません。是非皆さんも一度試して見てください。