カメラを選びましょう ー 初心者向け
最初に手にするカメラは、一眼レフかミラーレス一眼か
一眼レフカメラ
一眼レフのレフというのは、ドイツ語の鏡の反射という意味です。まさしく一眼レフは、レンズから入ってきた光をミラー(鏡)で反射して、上部のペンタプリズムまで届け、その光をファインダーで見ているカメラのことです。(光学式ファインダー)
ミラーレス一眼カメラ
ミラーレス一眼カメラは、一眼レフカメラにあるミラーもペンタプリズムもありません。ミラーレスというのは、ミラーが無いカメラ、ということなんです。 それでは、どうやってファインダーで見れるのでしょうか?それは、レンズから入ってきた光を電気信号に変換した、映像をファインダーで見ているのです(電子式ファインダー)。
なぜミラーレスカメラなのか
今、ミラーレスカメラで先行したソニーがトップを走っており、その後を、キヤノンが追いかけています。キヤノンがRシステムを開発し、R5、R6が好調で、かなり追い上げています。今後、収益の高いフルサイズミラーレスを各社が競い、そして初心者向けに、フルサイズミラーレスの技術を生かしてAPS-Cサイズを出してくるはずです。
一方、一眼レフは今後、ユーザーの多いキヤノンやニコンは、そのユーザーを切り捨てるわけにはいかなので、少しは新商品を出さざるを得ませんが、そのペースはスローになるはずです。時代はすでにミラーレスカメラに移行し、後戻りできないのです。そのような訳で、今後は開発が加速するミラーレスをオススメします。
フルサイズカメラかAPS-Cサイズカメラか
昔のフィルムの代わりに開発され、画像を生み出すイメージセンサー(撮像素子)は、大きく分けて3種類あります
- 35mmフルサイズ
- APS-Cサイズ
- マイクロフォーサーズ
ー 3種類のカメラ ー
35mmフルサイズ(一眼レフ、ミラーレス)上級者向け
フィルムに相当する、イメージセンサー(撮像素子)が大きいので、画質もよく写真の上級者が好む、プロ志向向け。 採用メーカー: ソニー、キヤノン、ニコン、パナソニック
APS-Cサイズ(一眼レフ、ミラーレス)初心者〜中級者向け
フルサイズに比べて、イメージセンサーが小さいため、フルサイズカメラより、ボディもレンズも小さく、初心者から中級者向け。 採用メーカー: ソニー、キヤノン、ニコン、富士フイルム
マイクロフォーサーズ(ミラーレス)初心者向け
オリンパスやパナソニックが採用しているコンパクトミラーレス一眼カメラ。APS-Cサイズよりも小さなミラーレス一眼。非常にコンパクトに設計。採用メーカー: オリンパス、パナソニック
なぜAPS-Cサイズなのか
注意ポイント
APS-Cサイズのミラーレスカメラではなくフルサイズミラーレスが気になる方はこちらへ
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初心者向けフルサイズミラーレス
この写真講座では、初心者の方にAPS-Cサイズのミラーレスカメラを推薦していますが、しかし最近のフルサイズミラーレスの状況も変化していますので、フルサイズミラー ...
APS-Cサイズのレンズは焦点距離の1.5倍から1.6倍
毎日持ち歩くのには、軽さ、画質、値段とバランスのとれたAPS−Cサイズのミラーレスカメラがオススメですが、フルサイズ一眼レフカメラのレンズと焦点距離が違い、APS-Cサイズカメラのレンズは焦点距離の約1.5倍(*35mm換算)と、レンズ表記の焦点距離より長くなってしまいます。
それは上の図のイメージサークル(光を結ぶ円形の像)の大きさがフルサイズのイメージサークルよりも小さなイメージサークルになるよう設計されていて、フルサイズよりも望遠になるからです。 イメージサークルについては、少しだけ難しい説明となるので、詳しいことは‘’初心者向けフルサイズミラーレス‘’の中で解説しています。
●APS-Cカメラでは焦点距離の1.5〜1.6倍
35mm →約52.5mm(35mmフルサイズカメラ換算)
●フォーサーズカメラでは焦点距離の2倍
35mm →70mm(35mmフルサイズカメラ換算)
メモ
APS-Cサイズ専用のレンズはイメージサークルが小さく、ケラれてしまう為、フルサイズカメラでは使用できませんが、フルサイズのレンズはAPS-Cサイズのミラーレスカメラでアダプターを付けて使用することができます。 *35mm換算とは、APC-Sサイズ等のフルサイズカメラ以外のレンズの焦点距離をフルサイズ(35mmサイズ)に置き換えることを、35mm換算とかフルサイズ換算と言います。
画素数ってどのくらいあればいいの?
ミラーレスカメラのスペックとして気になるのが、画素数です。今の時点ではソニーα7RM4
先ほどもふれましたが、ミラーレスカメラには、昔のフィルムの代わりにイメージセンサー(撮像素子)があり、そのイメージセンサーに光があたり、その情報を電気信号に変えて画像としているのですが、そのイメージセンサーは1つの独立した画素(画像の最小単位ーpixel)の集合体で、たくさんの画素が配置されており、100個の画素が配置されているならば100画素、2000万個の画素が配置されているのならば2000万画素のイメージセンサーになるのです。 一般的には画素数が多い方が画質も良くなるのですが、画像容量も多くなるので、SDカード等のメモリーカードに記録する枚数も減り、パソコンも画像の処理をするのにハイスペックなパソコンが必要となります。
メモ
同じ画素数ならば、当然、イメージセンサー(撮像素子)が大きい方が高画素になります。(1つの画素が大きくなるので、光の情報を多く取り込むことができる)それではどれくらいの画素数があればいいのか、プリント時に必要な目安があります。一般的にはA4サイズのプリントをするのに必要な画素数は1000万画素、A3サイズでは1500万画素と言われています。 個人でA3サイズ以上のプリントをされる方はそれほどおられないと思いますので、その観点からしますと最近のミラーレスカメラは2000万画素超えですから、大体のミラーレスカメラは問題ないと思われます。ちなみに4Kテレビは 800万画素。8Kテレビは 3300万画素です。
画像処理エンジンってなに?
カメラのカタログやメーカーのホームページで、どんなカメラか調べてみると「DIGIC 8」とか「BINOZ X」と、カメラの特徴のところに必ずアイコン等で表示されています。
これはカメラの頭脳のようなもので、撮像素子から得られる情報を処理して、画像を生成するコンピューターです。 この「画像処理エンジン」の性能によって、画像の良し悪しが左右されてしまいます。しかしカメラメーカーそれぞれのこだわりがあるので、どのメーカーの画像処理エンジンが一番いいとは言えません。また、新しい製品が次から次へ出て、画像処理エンジンも進化していくので、当然新しい製品が最新のエンジンを搭載しているので、画質もよくなっています。 しかし家電と同じように、新しい製品を追いかけていくとキリがありません。この数年の間に出たカメラは十分な機能と画質ですので、型落ちくらいでも大丈夫です。安心してください。 ちなみに各メーカーの画像処理エンジンのネーミングは、キヤノンが「DIGIC」、ソニーが「BIONZ X」、ニコンが「EXPEED」、富士フィルムが「X-Processor」、オリンパスが「True Pic」、パナソニックが「ヴィーナスエンジン」、ペンタックスが「PRIME」となっています。
瞳AFは使えるの?
最新のミラーレスカメラには、人の瞳にピントを合わせ続ける「瞳AF」がが当たり前の機能になっています。
「瞳AF」は、ミラーレスカメラの先駆者ソニーの独壇場でしたが、カメラメーカー各社がソニーに追いつこうと開発を進め、最新機種(富士フィルムX-T30,キヤノンEOSkissM2...)ではソニーと互角か、それ以上の機種も登場して、日本のカメラメーカーの凄さを感じます。
メモ
ソニーが動物までも「瞳AF」に対応していましたが、キヤノンがEOS R5、R6 で「犬、猫」にそして「鳥」にまでも対応してきており、人間を堕落させるAF性能までと言われるほどに進化してきています。
測距点とAF性能
一眼レフカメラはピントをとらえるポイントの測距点の数が限られ、中央部中心で、あのプロカメラマンが使用するEOS 1DX MarkⅢでさえ、191点でしたが、ミラーレスカメラでは、画面のほぼ全域でピントが合わせられるようになっているのです。 ミラーレスカメラの中でも、この測距点が多いほど、ピントを合わせる精度が高くなり、上位機種の方が測距点の数が多くなっており、ピントの合わせの精度が高いと言えます。
メモ
オートフォーカス(AF)の方式は、コントラスト検出方式と位相差検出方式が中心となっていましたが、カメラメーカー各社がAF性能を競い合い、様々な方式が開発、改良されています。- キヤノンーディアルピクセルCMOS AF
- パナソニックー空間認識AF
- 富士フィルムーインテリジェントハイブリッドAF
- ソニーーファストハイブリッドAF
- ニコンーハイブリッドAF
レンズ内手ブレ補正とボディ内手ぶれ補正
今やカメラには「手ブレ補正」は、当たり前になっていますが、『手ブレ補正」には、「レンズ内手ブレ補正」と「ボディ内手ブレ補正」の2種類があります。
レンズ内手ブレ補正
「レンズ内手ブレ補正」は光の屈折を利用したレンズシフト式で、ブレをジャイロセンサーが感知して、補正レンズで補正します。メリットは、ファインダーで補正効果を確認できることで、デメリットは回転ブレに対応できないことや、レンズの重量増加が挙げられます。
ボディ内手ブレ補正
「ボディ内手ブレ補正」は撮像素子でブレを感知する、センサーシフト式で、手持ちで撮影する時におこるブレを補正します。メリットは、回転ブレに対応でき、全てのレンズに対応できることです。デメリットはファインダーで補正効果が確認できず、画像にしてからでないと分からないので、手ブレが補正されていないことがあることです。またバッテリー寿命の短縮、ボディの重量増加が挙げられます。 「ボディ内手ブレ補正」を採用しているAPS-Cミラーレスカメラはソニーα6500やα6600、富士フィルム X-T4、X-S10 で、キヤノンはAPS-Cミラーレスではレンズ内手ブレ補正しか対応してなく、フルサイズミラーレスのEOS R5、R6で初めて採用しました。
バイアングル液晶とチルト液晶の違い
今やほとんどのミラーレスカメラはモニターが可動しますが、大きく分けて、バイアングル式とチルト式があります。バイアングル式はモニターをカメラの左側に開いて、上下に回転でき自由度が高く、縦位置でも角度を変えられることができます。これらのことから動画撮影に向いています。デメリットとしてはレンズの中心から外れるため、視線がずれてしまいます。
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バイアングル式 ー 動画撮影をよくされる方向き
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チルト式 ー 静止画向き
キヤノンかソニー?どのメーカーにすべきか
どこのメーカーがいいのか迷うところですが、私は日本もカメラメーカーであればどのメーカーでも大丈夫だと思いますが、あえて言うならば、キヤノンかソニーのどちらかだと思います。今、この2社が、ミラーレスカメラの1位、2位を競っていることからも言えます。 そしてこの写真講座では初心者の方には、フルサイズではなく、軽くて、小さくて、しかも画質の良い、APS-Cサイズミラーレスカメラを推薦しています。なぜなら、小さなカメラなら毎日でも持ち歩けるからです。 今回は初心者向けのAPS-Cサイズのミラーレスカメラを複数出しているメーカー、キヤノン、ソニー、富士フイルム、をご紹介します。
キヤノン
多くのプロカメラマンが使用しているカメラのトップメーカー。キヤノンを選べば間違いはないが、ミラーレスカメラでは、ソニーに遅れをとっていたが、EOS Rシステムで巻き返しをはかっている。
- EOS M6 markⅡ (3250万画素・連14コマ・408g )
- EOS Kiss M 2
(2410万画素・連10コマ・387g ) - EOS - M200
(2410万画素・連6.1コマ・299g )
ソニー
ミラーレスカメラの先駆者であり、フルサイズミラーレスシェアNo.1の実力で、APS-Cカメラでも、「瞳AF」を採用し、ピント合わせの速さは定評がある。
- α6600
(2420万画素・連11コマ・503g ) - α6400
(2420万画素・連11コマ・403g ) - α6100
(2420万画素 ・連11コマ・396g ) - α6000
(2420万画素・連11コマ・344g )
富士フィルム
フィルムメーカーという印象が強いが、今やAPS-Cサイズのミラーレスカメラを多数、販売し、フィルム時代からの色のこだわりを、フィルムシュミレーションで再現し、色の再現性において、根強い人気がある。
- X - S10
(2610万画素・連30コマ・383g ) - X - T3
(2610万画素・連11コマ・497g ) - X - T30
(2610万画素・連30コマ・383g ) - X - T200
(2424万画素・連8コマ・370g ) - X - T100
(2430万画素・連6コマ・399g ) - X - A7
(2430万画素・連6コマ・320g )
メモ
基本、上が上位機種になり、下の機種が下位機種になりますが、上位機種と下位機種の違いは、メーカーによって違ってきますが、例えば、高速連写枚数が多かったり、ピントの測距点の数が多かったり、画素数が違ったり、ボディが丈夫だったりと上位機種が優っています。 しかし、上位機種が下位機種に勝てないのはボディの重量です。そして下位機種とはいえども、撮影するのに十分な性能を持っていています。
最初のレンズは標準ズームでいい?
カメラを買うとき、最初に勧められるのが、標準ズームレンズです。このレンズは広角側から中望遠(15〜45mm等)までの範囲をカバーし、スナップ写真に適したレンズです。コンパクトに設計されていて、ボディとセットで買うと割安なので、まず最初の1本としてオススメです。
しかし、あなたがどのような写真を撮りたいのかでレンズも決まってきます。
- 単焦点レンズ(広角〜超望遠、パンケーキ)
ズームではなく単焦点で、例えば、35mmのレンズは35mmの焦点距離でしか撮影できません。しかしレンズの*開放値が明るいので、ボカした撮影に向いています。(ポートレート撮影では中望遠のレンズ)
- 広角ズーム
広大な風景や、パンフォーカスでピントを隅々まで合わせたい方や、前と後ろで大きさが異なるパースペクティブを利用した撮影をしたい方向け。
- 望遠ズーム
遠くのものを大きく撮りたい方向け。スポーツ、鉄道、鳥、飛行機等の撮影で必要なレンズ。(Wズームセットで販売されていることが多い)
- マクロレンズ
花や料理、普通のレンズよりも寄って撮影することができ、小さなものを大きく写せるレンズ。普通の単焦点のレンズとしても使うことができます。
- 高倍率ズーム
広角や望遠の枠を超えて、1本で広角から望遠まで対応できる万能ズーム。この分野は、タムロンやシグマ等のレンズメーカーが得意とする。
メモ
*レンズの開放値とは、レンズで一番大きな絞り(穴)のこと
最初に必要なもの
- 保護フィルター
- レンズフード
- カメラバッグ、インナーケース
- ブロワー、クリーニングクロス
保護フィルターは、レンズに傷がつかないように守るものです。 レンズフードは、撮影時に太陽等の光が直接入らないように、フレアやゴーストが起こらないようにするものです。 カメラバックは最近カラフルでオシャレなものも出ていますが、小さなミラーレスならインナーケースを普通のバックや鞄に入れて、もち運ぶこともできます。 ブロワーやクリーニングクロスはカメラのメンテナンスに欠かせないものです。
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お財布にやさしい型落ちのミラーレスカメラ
型落ちとは新製品が出て、一つ前の製品です。(予算的にゆるせば、標準ズームと望遠ズームの両方がついているダブルズームセットがお買い得です)わたしも普段持ち歩いているカメラも型落ちのキヤノンのAPS-CサイズのカメラEOS M5とM6を使用しています。 EOS M5とM6は、ほぼ同じ性能ですが、違いはEOS M5はファインダーがついていて、M6はファインダー無し(ファインダー別売り)です。M6の方が普段カバンに入れて持ち歩くのに向いています。このファインダーの有無で大きさが変わってきて、このちょっとした大きさがカバンの出し入れに影響してきます。 わたしのインスタグラムはキヤノンのEOS M5とEOS M6で撮ったものです。十分な機能と画質です。M6はファインダーが付け外しでき、軽くて持ち運びやすく、またキヤノンならではの使いやすさで、バランスのとれた機種であり、初心者の方にオススメです。(ファインダー別途購入)。また先程、ファインダー有り・無しのミラーレスカメラでご紹介しました、後継機 EOS M6 MarkⅡ
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また、ファインダー付きでオススメな型落ちのミラーレスカメラは、EOS Kiss Mです。初心者向けのEOS Kiss シリーズのミラーレスカメラ版ですが、2410万画素、瞳AF、バイアングル式モニター等、ファインダー付きでありながら小型、軽量と、初心者向けとは思えない高性能なカメラです。
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ミラーレスカメラを選ぶときのチェックポイント
- 持ちやすいか(重く感じないか)
- シャッターは押しやすいか
- デザインは気に入ったか
- ピントはよく合うか
- モニターのタッチパネルはスムーズに動くか
- ファインダーは見やすいか(ファインダー有りの場合)
- 背面のボタン類は操作しやすいか
- 交換レンズはそろっているか
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カメラの基本機能(設定)を知りましょう
ミラーレスカメラの基本機能 ミラさんもやっとカメラを買ったようです。さあ、カメラが決まれば、写真が撮れるように、カメラにもついている機能を知りましょう。 ...
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カメラとセットのような標準ズームレンズはどんなレンズ?
標準ズームでどのような写真が撮れるのか APS-Cサイズのミラーレスカメラには、基本的に標準ズームがセットされています。この標準ズーム1本でどれく ...