よく似ているサザンカとツバキ
花が少ない冬の季節でも公園などでよく見かける花といえば、サザンカとツバキ。どちらも日本原産でツバキ科ツバキ属でよく似ています。
ツバキかサザンカか見分け方で、一番わかりやすいのは、花が散る時に、‘’花首から落ちるツバキ‘’、 ‘’花びらが落ちるサザンカ‘’の違いが有名です。しかし花びらが落ちるツバキもあるようなので、うかつに判断できません。あとは、葉に違いがあり、葉のふちのギザギザの深さの違いや、葉の裏側に毛が生えているかどうかの違いで判断できるようです。
「茶花」として愛されたツバキ
ツバキ(椿)は日本原産ですが、朝鮮半島や台湾でも自生しているようです。日本での名前の由来は諸説あり、厚みのある葉から「あつば木」、つやのある葉から「艶葉木(つやばき)」、光沢ある葉から「光沢木(つやき)などがあるようです。
ツバキ(椿)は日本書紀や万葉集でも出てきており、昔から愛されてきた花の一つで、千利休に代表されるお茶の世界でも格の高い「茶花」として有名なのだそうです。茶道に通じた大名たちが品種改良を重ね、そして今でも改良され続け、約6000種もあると言われています。
開花時期は11月から4月まで品種によって違いがあり、花色は赤やピンク、白、複色、混色などがあります。
花言葉は「控えめな優しさ」「気取らない優美さ」「謙虚な美徳」などがあり、花色によってもそれぞれの花言葉があるようです。誕生花は12月10日、2月3日です。
童謡『たきび』に出てくるサザンカ
サザンカ(山茶花)は日本だけの固有種で学名もサザンカで、日本で約300種ほどあると言われています。名前の由来は、中国でツバキの木を「山茶」と呼び、その花であることから「山茶花(さんさか)」と名付けられたようです。
昔、サザンカ(山茶花)は「ツバキ(椿)」と同じとして扱われていたようですが、江戸時代に入ってから区別されるようになったそうです。
サザンカも愛されてきた花の一つで、童謡の「たき火」の2ばんで、‘’さざんか さざんか 咲いた道 たき火だ たき火だ おちばたき“ とあります。また近年では、大川栄策さんが歌った「さざんかの宿」もあります。
開花時期はツバキよりも少し早く10月から12月。花色は赤やピンク、白、などがあります。
花言葉は、「困難に打ち勝つ」「ひたむきさ」「理想の恋」などがあり、色別の花言葉もあるそうです。誕生花は12月4日です。
この冬、厳しい寒さになるようです。そんな中にひたむきに咲いているツバキやサザンカに足を止めて、その姿を見てあげてください….できれば撮影もしてみてください。